石川弘樹:やめる理由がない
日本のトレイルランニング黎明期を切り拓いてきたプロトレイルランナーの石川弘樹さん。
国内外のレースで幾度となく表彰台に立ち、「走ること」で生計を立ててきた、数少ないプロランナーのお一人です。
しかし、臼蓋形成不全に加えて、長年にわたる走りの積み重ねにより股関節は限界を迎え、激しい痛みの末に、両側人工股関節置換手術を受けることとなりました。競技人生の終わりを感じさせる出来事でしたが、石川さんにとってそれは「終わり」ではなく、「再始動」の合図だったのです。
ある朝、Altraのアンバサダーでもある石川さんのご自宅を訪ね、術後の生活やこれからの目標についてお話をうかがいました。ケガとの向き合い方を根本から見直したこと。タイムや順位を超えて、山が今なお自分を呼び続けているという実感。
石川さんが語ってくださったのは、『やめる理由がない』という、シンプルでありながらも力強い信念でした。